なぜ多くの高校生が、WEEKDAY CAMPUS VISITに参加するのか?

実践的な授業、少人数教育、双方向の授業、幅広く学べるカリキュラム、充実した語学教育……大学のパンフレットやウェブサイトには、教育の特徴を表すこのような言葉が数多く掲載されています。しかし残念ながら、こうした言葉は大学を選ぶ高校生に対し、十分には伝わっていないことも多いようです。

なぜならほとんどすべての大学が、大学案内にこれらの言葉を掲げているからです。実際には大学ごとに様々な「違い」があるはずですが、パンフレットから高校生がそれを読み解くのは困難です。名称の印象だけで学部・学科を選ぶ高校生も少なくありません。自分の個性を伸ばしてくれる環境は何かと考えることなく、偏差値の数字や既存のブランドで志望校を決めてしまう高校生もいます。

大学には、それぞれ固有の教育ミッションがあります。しかし学部・学科の名称と受験難易度(偏差値)に頼る志望校選びが広がった結果、重要な「中味」の違いも、進路選びの際にはあまり考慮されていないのが現状です。毎年6万人にものぼる大学中退者は、ミスマッチから生じた結果の一つかもしれません。
また、「自分にとっての良い進学先」を探すためには、高校生も自分にとっての教育の評価軸、大学選びの「モノサシ」を持つ必要があります。そのモノサシを見つけていくプロセスにおいて、様々な大学の授業を実際に受講してみることは、本人にとって何よりの気づき、出会いの機会にもなるのです。

WEEKDAY CAMPUS VISIT は、オープンキャンパスだけでは伝えられない、大学の中味を、高校生に深く理解してもらう取り組みです。平日の大学の授業を受講する経験を通じて、進路について考える機会を高校生に広く提供しよう、という趣旨で実施されています。オープンキャンパスのように多くのスタッフを動員することも、過度なコストをかけることもありません。普段のリソースの一部をぜひ、高校生にご提供いただければと思います。

 

なぜ多くの大学が、WEEKDAY CAMPUS VISITを導入しているのか?

多くの大学がWEEKDAY CAMPUS VISITを導入している理由として、代表的な3つの意見をご紹介します。

(1)高校生に、自校の教育内容や教育環境を、誤解なく知ってもらうことができる

WCVコーディネーターが運営する「ガイダンス」と「振り返りワーク」の時間が、WEEKDAY CAMPUS VISITの大きな特徴です。15週間にわたって行われる授業の途中の回であっても、見るべきポイント、考えるべきポイントをガイドすることで、多くの気づきを生み出す仕掛けが用意されています。単に授業を見学するだけでは、表面的な印象だけを持ち帰るおそれもありますが、前後のワークにより、そのようなことにならないのです。

(2)コストや労力的な負担を最小限に抑えて実施することができる

 プログラムの開発や事前の告知、当日の運営スタッフの育成……もしWEEKDAY CAMPUS VISITと同じ成果を自校だけで独自に上げようとすれば、大変なコストと人手がかかってしまうことでしょう。WEEKDAY CAMPUS VISITはNPO法人NEWVERYがプログラム開発を行い、運営スタッフの研修も行います。また、各大学のWEEKDAY CAMPUS VISIT開催情報を、全国各地の高校に告知するネットワークも提供します。

(3)入学後のミスマッチを予防できる

 高校時代に実際の授業を見ていることは、より真剣に進路を考えるきっかけとなります。また、「とりあえず受かれば良い」という姿勢から、「入学後の学びについていける学力を身に付けておくことが大事だ」という姿勢に、高校生が変わっていく場でもあります。主体的な学習者として入学者を受け入れることで、退学率などを減少させる効果が期待されています。

 

大学関係者からの声

【高大連携から大学教育改革へ】 

法政大学 キャリアデザイン学部教授 児美川 孝一郎氏

WEEKDAY CAMPUS VISIT(WCV)の受け入れを決めるに当たって、ひとつだけ躊躇したことがある。ふだん着の大学の姿、とりわけ授業を見せてしまって、学生募集に悪い影響を及ぼしたりはしないだろうか、と。しかし、実際に実施してみて(初めての回ということもあり、まだ参加者は多くなかったのだが)、これが杞憂にすぎないこと、WCVには学生募集などというちっぽけな思惑を超えた、大きな可能性があることを実感した。

志望動機の高い、意欲のある高校生に出会うことができる。彼/彼女が仮に他大学を受験することになったとしても、高校生の進路意識の向上に貢献し、学部選択についてのリアルな情報提供ができれば、その見返りは、高校のみならず大学にも必ず返ってくる。ふだんの授業の教室に高校生がいることは、大学生たちを大いに刺激し、実は教員にも緊張感を与えることになる。

挙げていけばキリがないのだが、WCVを学生募集や高大連携といった狭い料簡で捉えるのはやめたほうがよい。それは、大学改革を促す一つの突破口である。今はまだ試行的な小さな試みなのであろうが、いち早く多くの大学・学部に広がっていくことを願ってやまない。

【新しい進路学習プログラムとしての期待】

産業能率大学 入試企画部長 林 巧樹氏

これまでも大学の授業を高校生が聴講するという試みはいくつかの大学で実践されており、本学でも試行したことがあります。残念ながら単に授業を聴講するということでは、高校生の進路学習に繋がるとは思えませんでした。カリキュラムは1回の授業で完結するものではなく、WCVも同様に1回の授業で何が理解できるのかというのが導入する上での懸念でした。

実際にWCVを体験する中で理解できたことは、この取り組みは単に授業を聴講するものではなく、聴講前のオリエンテーションから聴講後の振り返りまで含めた教育プログラムであるということです。この聴講前後のワークショップが高校生の学びに繋がり、大学での授業聴講の意義を創出させることになるのです。

本学ではオープンキャンパス以外にもいくつかの進路学習プログラムを実施していますが、WCVは確実に第3の柱になるプログラムと確信しています。多くの高校生がWCVに参加し、大学での学びを理解した上で進学する日が来ることを期待しています。それは大学でのミスマッチを防ぎ、高額な学費を無駄にしないことに繋がるからです。

 

WEEKDAY CAMPUS VISITの開催方法

WEEKDAY CAMPUS VISITは、会員制のネットワークによって運営されています。NEWVERYは、会員校に対し、企画のノウハウや運営のための指導方法を研修にてお伝えし、その研修を受講した方だけが認定WCVコーディネーターとして、WEEKDAY CAMPUS VISITの運営を行うことができます。事前の広報に始まり、当日の企画・運営に関わる様々なマニュアルやツールもご提供しています。また、開催にあたってはWEBサイトへの掲載、SNSを通じた告知、全国の高校へのご案内といった広報支援活動も行っています。
なお、WEEKDAY CAMPUS VISITはNPO法人NEWVERYの登録商標です。
会員への加入方法につきましては、以下のお問い合わせフォームよりお問い合わせください。